老前整理:3. 老前整理の具体的な方法
では、実際に老前整理を行う際にどのように行っていけばいいのか、進め方について書いていきます。
まず、大前提に始めるにあたって皆さんに気を付けて欲しいことが2つあります。その2つの点というのが、一度に全部を片付けようとしないこと、完璧を目指さずに行うということです。自分が今まで生活してきた中で手にしてきたもの全てを整理していくわけですから一度にやろうとするとかなりの時間を必要とすることになります。みなさん、これを理解せずに一度に完璧を求めるためにせっかく取り掛かったのに続かずに止めてしまう事もあるのです。ですので、長期的に見て少しずつ整理していくということが大事になってきます。入り口として今日は引き出し1つという形でもOKです。
始めるにあたってはこの2点を心がけてみてください。毎日少しずつというのが継続の秘訣であり、継続が生活の改善へとつながって行きます。
では、具体的な方法を書いていきます。
整理する場所を決め、使うものと使わないものに仕分ける
まず、その日どの部屋を整理し、誰が何のために使用する部屋なのかを改めて認識した上で整理を始めてください。そして、その部屋にあるものを使うものと使わないものに仕分けてください。ここの判断基準の一つとして、今使うとしても老後の自分が使用するかという視点を持つのが非常に重要となります。この際、迷うものに関してはこの段階で決めようとはせずに迷うものでまとめておくのがいいでしょう。
自分にとって重要なものから収納していく
仕分けた後に重要となるのが収納です。この際は収納のボックス等を改めて作るのではなく、今まで収納していた場所にしっかりと収められるようにすることが大切です。そして、収納する際に大事にして欲しいのが収納する順番です。その大事な物は人それぞれ異なってきますが、その重要なものから収納していくようにしてください。
頻繁に使用するものはなるべく取り出しやすい所に収納することが大切です。
迷っているものの分類方法
整理をしていると判断基準を持ってはいても処分か持ち続けるか悩むものがたくさん出てきます。先ほども書いたように迷うものは一度ためておき、処分かどうかを分類する必要があります。一度悩んだものであっても時間を空けて見直すことで、簡単に決断が出来るということが多々あります。ですので、無理にその場で決めることはありません。
それでも迷う物ももちろんあるとは思いますが、考えて欲しいことはそもそもの老前整理の目的は自分の未来の生活をより快適にするためです。ここから、生きていく上でも物は増え続けていくのです。その考えを持ちながらしっかりと判断することが重要です。
大きいものや負担となる場所は業者への依頼
老前整理は最終的にご自身が住んでいるお家全体を整理していくわけですから、処分するものによっては場合によっては箪笥など、大きいものや重い物も出てくる場合があります。その他にも大きさや重さだけではなく、手の届かない高い場所や、中々手の届きづらい場所もあることでしょう。そういったときは無理にご自身で行おうとするのではなく、親族または業者に依頼するのも一つの手です。依頼する業者としては不用品回収業者、遺品・生前整理業者が挙げられます。業者によっては一般的にお金を払って処分してもらうサービスのほかに、買い取りサービスを提供している業者もございますので、複数業者を比較しながら検討してみてください。
エンディングノートをつける
これは整理とは若干異なってくる内容ではあるのですが、老前整理同様おすすめしたい内容です。エンディングノートとは自分がなくなった後に自分の親族に向けた思い等を記していく、いわゆる遺言書です。人間はいつどうなるか分からないものです。健康でご自身の考えがはっきりしている今書いておくことをおすすめ致します。
まとめ
この記事を読んでいる方は様々な年代、そして様々な状況の方がいると思います。ただ、そんなみなさんも老後は快適に過ごしたいというお考えは共通しているのではないでしょうか。その考えを現実にしてくのは何も大きな行動ではないのです。小さな行動を少しずつ毎日続けていくということだけなのです。そして、それを先送りにすることなく今日から始めていくことが唯一の近道となっていきます。